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灰色の壁に吸い込まれた、くだらない冗談

灰色の壁に吸い込まれた、くだらない冗談

「誰だよ、朝6時に海に行くって言い出したのは!」

眩しい朝日がカーテンの隙間から鋭く差し込み、誰かの怒鳴り声が部屋に響く。
「いや、言ったのは認めるけどさ。でも見てよ、このベッド。まるで底なしの雲に抱かれてるみたいに心地よくて、身体がマットレスと完全に一体化しちゃったんだよ」
「言い訳がひどすぎる!あんたが寝坊したせいで、今日の計画の半分がパーだよ。この貴重な花蓮の旅を返して」
「いいじゃん。そもそもここ、賴床行旅なんだよ?名前からして『二度寝の旅』みたいなもんでしょ。ここで無理に早起きするのは、この宿のコンセプトへの冒涜だと思うな」
「論理の飛躍が激しすぎるし、単純に怠慢でしょ。……まあ、私もあと10分だけ、この天国のような柔らかさに身を任せるけど」
「ほらね。結局みんな、この抗えない快楽に負けたんだよ」

静寂を塗り重ねた灰色の繭

裸足で床を踏みしめると、ひんやりとしたコンクリートの質感が足裏から脳まで突き抜ける。賴床行旅の空間を支配するのは、飾り気のない清水模の壁だ。均一ではないグレーの色彩は、無機質でありながら、すべてを静かに包み込む深い懐のような安心感がある。3月の花蓮の空気は、しっとりと湿り気を帯び、肌にまとわりつく柔らかなヴェールのように心地よい。窓から差し込む光は、太平洋の深い青を反射して、部屋の隅々に淡い水色の影を落としていた。

もしかすると、この部屋の真の贅沢は、豪華な設備ではなく、この「余白」にあるのかもしれない。館内の図書室に漂う古い紙の香りと、誰かが使い始めたドライヤーの風切り音が、硬い壁にぶつかり、心地よい共鳴となって空間を漂う。この場所では、音がまっすぐに消えず、少しだけ迷いながら空間を漂う気がする。そこにあるのは、贅沢という言葉では片付けられない、ただ「心地いい」というだけの純粋な感覚だ。

外へ出れば、炭火の香ばしい匂いが漂う東大門夜市まで歩いて10分。賑やかな喧騒を通り抜け、再びこの静寂な灰色の繭に戻ってきたとき、心地よい疲労感が身体をベッドへと深く沈み込ませた。深夜3時にトイレまで歩く数歩の距離でさえ、タイルの温度が季節の移ろいを教えてくれる。私たちは、何か特別なものを探しに来たはずなのに、結局はこの何もない、けれど確かな手触りのある空間に、一番安心していたのかもしれない。

午前2時のティラミスと、琥珀色の本音

「ねえ、私たち、10年後もこんな風にくだらないことで言い合ってるかな」

深夜2時。間接照明のオレンジ色の光が、部屋を琥珀色に染めている。外では遠くで風が鳴り、心地よい孤独感が二人を包んでいた。
「どうだろう。まあ、スーツケースだけはもっといいやつに買い替えてると思うけど」
「ふふっ、現実的すぎる。でも、いいよね。計画通りにいかないことの方が、後で思い出したときに笑えるし」
「確かに。あんなに張り切って立てたスケジュール表はもう紙屑だけど、このタイミングで食べたティラミスの濃厚な甘さは、きっと一生忘れないと思う」
「わかる。この静けさの中で、誰にも邪魔されずに食べるのが正解だったね」
「……まあ、たまにはこういう『正解のない旅』も悪くないよね」

窓の外では、太平洋の波音が遠く、けれど確実に、新しい朝の訪れを告げていた。

  • 朝食の包子に添えられた自家製辣醤をぜひ試して。刺激的な辛さが旅の疲れを心地よく覚醒させてくれる。
  • 館内の図書室で、あえて目的のない本を手に取ってみて。静寂の中で、自分だけの時間を取り戻せるはず。

近くのグルメ・スポット

来成排骨麺

來成排骨麺は花蓮市中正路にある1948年創業の老舗小吃店で、独特の排骨酥(リブスーの唐揚げ蒸し)とコラーゲンたっぷりの豚足が看板です。排骨酥は揚げてから蒸すことで外はカリッとし、甘辛クリアなスープと合わさり、豚足はプリプリとした弾力ある食感。この二品を合わせた組み合わせは、地元の食通や観光客が必ず頼む定番メニューです。店内では内用席とチャイルドシートを用意。2025年に移転して駐車が便利になり、家族や友人との会食に最適です。

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公正包子

公正包子は花蓮市の老舗小吃店で、厚めの甘みある皮が特徴の小籠包で有名です。1個約5台湾ドルで、手作り調味の豚肉餡を包み、パンチが欲しい方は自家製唐辛子ソースを。小籠包以外にも蒸餃、湯包、肉羹麺、酸辣麺、貢丸湯、アイス豆乳、紅茶を取り揃え。2023年末に仁愛街と成功街の角へ移転し、人気の「廟口紅茶」の向かいに。小さな店構えですが地元民と観光客の長蛇の列が絶えず、花蓮に来たら外せない必食スポットです。

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公正街包子店

公正街包子店は花蓮市街の40年以上続く老舗小吃で、厚皮の小籠包と蒸餃が看板です。生地は手で延ばして柔らかくモチモチ、ほんのり甘く、シンプルな味付けの肉汁あふれる豚餡を包みます。蒸餃、湯餃、肉羹麺、酸辣麺、貢丸湯、アイス豆乳、紅茶なども提供。2023年末の移転後も人気は健在で、行列は減りましたが花蓮の必食小吃として外せません。価格も手頃で、小籠包は1個約5〜7台湾ドル、気軽に食べられる手軽さが魅力です。

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周家蒸餃

周家蒸餃小籠包は花蓮市の公正街にある老舗で、50年近くにわたりその場で包んで蒸す蒸餃と小籠包が看板です。3種類の蒸餃、手作り小籠包、酸辣湯、肉羹湯、ルーロー飯など多彩なメニューを取り揃え、24時間営業。朝食、ランチ、ディナー、夜食とどんな時間でも利用できます。蒸餃は10個で約30台湾ドル、小籠包は10個で約40台湾ドルと手頃で味も鮮やか。長蛇の列が日常で、地元民と観光客双方の必訪グルメスポットです。

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