← 戻る 旅人驛站米豆文旅[臺東縣合法旅館013號]

白い息が、空に溶けて消えていった

頬を打つ風に、かすかに潮の香りが混じっている。一月の台東は、空気が張り詰めていて、吐き出した息が白く、ゆっくりと空に溶けていく。そんな季節に、私たちは家族で旅人驛站の扉を叩いた。完璧なプランなんて、最初から期待していなかった。だって、子供二人を連れた旅なんて、予定通りに行くはずがないから。それでも、この静かな街の片隅に、私たちの居場所があることを願っていた。

家族という不器用な集団を包み込む、この場所の正体とは?

チェックインして部屋に入ったとき、まず感じたのは、足の裏に伝わるフロアの心地よい温度と、都会の喧騒を忘れさせる深い静寂だった。旅人驛站の客室は、装飾を削ぎ落とした簡約な美しさに満ちている。それは単に「シンプル」なのではなく、家族という、時に騒がしく、時にぎこちない集団を丸ごと受け止めてくれる、大きな「器」のような余裕がある。パリッとしたリネンの冷たさに子供たちが飛び込んで大騒ぎし、上の子がベッドの端を陣取り、下の子がその隙間に潜り込む。そんな日常の延長線上にある小さな争いさえも、柔らかな間接照明に照らされると、どこか愛おしい風景に見えてくる。「ここ、私たちの秘密基地だね」と囁き合う子供たちの声が、静かな部屋に心地よく響いた。旅の緊張で強張っていた心と体が、ゆっくりとほどけていくのがわかった。

子供たちが心を奪われたのは、どんな瞬間だったか?

子供たちが一番気に入ったのは、開放感あふれる交誼廳(ラウンジ)だった。そこは旅人同士がゆるやかに繋がる場所であり、子供たちにとっては、未知の大人たちが集う不思議な社交場に見えたようだ。無料のワイファイに接続し、今日撮った写真を画面の中で指でなぞりながら、「見て!この雲、お菓子みたい!」とはしゃぐ下の子。その屈託のない笑い声が、ラウンジのモダンな空間に心地よいリズムを刻む。大人が「静かにしなさい」と口にする前に、彼らはもう、この空間の自由な空気に溶け込んでいた。ふと気づくと、上の子までその遊びに加わり、ラウンジの隅にある心地よいソファを陣取って、自分たちだけの想像上の王国を作り始めていた。大人が作り上げた「ホテルのルール」という枠組みを、子供たちが彼らなりの好奇心で軽々と飛び越えていく。その自由さに、私たちは救われたような気がした。正解なんてなくていい。ただ、目の前の空間に心を躍らせ、全力で笑い合える。そんな時間が、何よりの贅沢だった。

旅立ちのとき、心に深く刻まれていたものは?

ホテルを出て街へと歩き出したときの、あの凛とした空気感を覚えている。太平洋から吹き付ける風は鋭いけれど、それが心地よくて、私たちは自然と肩を寄せ合った。歩いて十分ほどの距離にある夜市へ向かう道すがら、地元の名物フライドチキンを買い、紙袋から漏れ出す熱気と香ばしい匂いが、冬の冷たい空気に混ざり合う。指先に伝わる熱さと、口いっぱいに広がるジューシーな味わい。「おいしいね」と笑い合うとき、私たちはただの「親と子」ではなく、一緒に旅をする「チーム」になれていた。旅人驛站という温かい拠点が街の中心にあったからこそ、私たちは安心して迷子になれたのだろう。帰り道、子供たちが私の手をぎゅっと握ったとき、その小さな手の温もりが、冬の寒さを忘れさせてくれた。

心地よい疲れに包まれて、深い眠りに落ちた子供の、規則正しい寝息だけが聞こえていた。

  • 旅人驛站の交誼廳で、家族でゆったりと旅の計画を練ったり、地元の空気感に浸る時間を。
  • ホテルから徒歩圏内の夜市を散策し、熱々の地元グルメを家族で分け合って楽しんでください。

近くのグルメ・スポット

七里香焼きまんじゅう

台東市正気路385巷7号にある30年以上の歴史を持つ地元小吃の老舗。拳大の巨大な焼き小籠包が看板で、外はカリッと中はふんわり、具がたっぷり。自家製甘辛ダレが風味を引き立てます。併せて各種ルーウェイ(燻製煮込み)も提供し、価格は手頃で焼き小籠包は1個25元。正気路と南京路の交差点近くの路地にあり、イートインとテイクアウト両方に対応しています。

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南北餃子館

台東市和平街117号の40年以上続く老舗。薄皮で弾力のある巨大な蒸し餃子が看板で、具がたっぷりジューシー。水餃子、焼きそば、炒め物、家庭料理も揃います。注文は手書きメニュー、タレはセルフ、辛いもの好きには自家製剥皮辣椒(皮むき唐辛子)がおすすめ。2階建ての店内は常に満席に近く、ランチ11〜14時、ディナー17〜20時30分、平均予算約400元。

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カジエルカジキ特産グルメ

台東成功鎮大同路115号にある、地元の鬼頭刀(マハタに似た白身魚)をテーマにした創意小吃店。魯肉飯、蚵仔煎(カキ焼き)、魚羹、フライ、水餃子など台湾料理に鬼頭刀を取り入れた手頃で郷土色豊かなメニューを展開。店内は古い台湾と原住民の要素を組み合わせた活気ある雰囲気で、台湾魯肉飯フェスティバルの推薦やグルメ番組でも取り上げられ、成功鎮の必食スポットです。

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ガジュマル米苔目

台東市中華路一段にある50年以上の歴史を持つ老舗。米苔目(細い米麺)が看板で、自家製唐辛子、黄金キムチ、香ばしい鬼頭刀の唐揚げなど小菜が評判。店内は広く行列時も回転が速く、冷房はないもののスープは飲みやすく昔ながらの味。台東観光で外せない名物料理の一つです。

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