← 戻る ロワジールホテル 那覇

2AMのベッドの上、コンビニ袋が踊る音

2AMのベッドの上、コンビニ袋が踊る音

深夜一時、空腹という名の共犯者たち

エアコンが設定温度の22度に保たれた部屋の中、肌を撫でる空気だけが心地よくひんやりとしていた。ロワジールホテル 那覇の「ビューバスコーナーキング」に足を踏み入れたとき、まず心を奪われたのは、白いリネンの海のように広がるベッドの贅沢さだ。柔らかな間接照明が部屋の隅々を琥珀色に染め、都会の喧騒を忘れさせる静謐な時間が流れていた。私たちはその広大な空間に荷物を投げ出し、旅の充足感に浸っていたが、深夜一時を過ぎた頃、誰かがふと呟いた。「ねえ、何か食べない?」

その一言が、静寂を破る合図となった。パジャマの上に適当な上着を羽織り、しっとりと湿り気を帯びた11月の那覇の夜気の中へ。外に出ると、潮風の香りと濡れたアスファルトの匂いが混ざり合い、肌にまとわりつく。遠くで聞こえる車の走行音が、眠りについた街の鼓動のように響いていた。コンビニまで歩くサンダルの底が地面を叩く乾いた音が、心地よいリズムを刻む。カゴいっぱいに詰め込んだのは、地元の銘菓や見たこともない色のスナック菓子、そして喉を潤す大量の飲み物だった。戻る道すがら、ビニール袋がカサカサと鳴る音が、まるで秘密の作戦を完遂した後の行進曲のように聞こえていた。

砕ける砂糖と、不格好な笑い声

「ねえ、信じられないけど、さっきの地図の読み方、完全に逆だったよね」

ベッドの上に広げたコンビニ袋の中から、誰かがサーターアンダギーを取り出した。サクッという小気味よい音が静かな部屋に響き、口いっぱいに素朴な砂糖の甘みと揚げたての香ばしさが広がる。

「いや、あれは地図が悪い。地図アプリがたまに嘘をつくっていうのは、旅の常識でしょ」

「常識っていうか、ただの方向音痴でしょ。おかげで予定にない路地裏を30分も彷徨ったんだから」

私たちはキングサイズのベッドに円を描くように座り込み、お互いの失敗を肴に笑い合った。指先に残るポテトチップスの塩気と、不意に飲み物をこぼしそうになり「ちょっと!シーツが汚れる!」と慌てて叫ぶ喧騒。けれど、そのパニックさえも、この旅の欠かせないピースなのだと感じる。完璧に計画されたスケジュールをこなすことよりも、こうしてルートを間違え、深夜に不健康な食事を囲むことこそが、私たちにとっての「正解」だったのかもしれない。というか、正直なところ、あの迷い込んだ路地裏で見た、名もなき古い石垣のざらりとした質感が、この旅で一番記憶に深く刻まれている気がする。

「まあいいじゃん。結果的にこのホテル、ベッドが広すぎて、三人で転がってもぶつからないし。これ、最高の作戦だったってことにしようよ」

誰かがそう言って、最後の一つになったおつまみを奪い合った。そのとき、一人が袋を開けられずに格闘し、結局中身が派手に散らばった瞬間、私たちは同時に吹き出した。大人の旅なんて、結局こういうことだ。洗練された思い出なんてなくていい。ただ、一緒に笑い合える不格好な時間があれば、それで十分なのだから。

満たされた胃袋と、琥珀色の静寂

嵐のような食事が終わり、部屋には再び深い静寂が戻ってきた。散らばった袋を適当にまとめ、私たちはそれぞれ、ベッドの端の方に身を沈めた。視線を上げると、大きな窓の外に那覇港の夜景が広がっている。琥珀色や青色の光が、ゆっくりと点滅しながら海面に溶け込んでいた。その光の粒を眺めていると、胸のあたりに心地よい圧迫感のようなものが広がる。それは孤独とは違う、誰かと時間を共有しているという安心感に近い重さだった。

厚手の掛け布団が、ゆっくりと体温を奪いながらも、同時に心地よい重みで私たちを包み込む。もはや言葉を交わす必要はなかった。ただ、隣で誰かが規則正しい寝息を立て始めている音が聞こえる。その音が、今の私にとって一番信頼できるBGMだった。旅の疲れが、じわりと足の先から指先まで浸透していく。明日の朝は、ロワジールホテル 那覇の24時間利用可能な天然温泉に浸かり、心身ともに解きほぐそう。明日になればまた、誰かが方向を間違え、誰かが文句を言い、私たちはまた笑い合うのだろう。けれど今はただ、この大きなベッドというシェルターの中で、夜が明けるまで静かに漂っていたいと思った。

枕元の小さなランプが、柔らかな光で部屋の隅をぼんやりと照らしていた。

  • 沖縄限定のサーターアンダギー。サクサクの食感と甘さが、深夜の会話を加速させる。
  • コンビニの沖縄そばカップ麺。出汁の香りが、旅の夜を優しく締めくくってくれる。