← 戻る びわ湖大津プリンスホテル

あの夜、僕たちの目に残った青い色

あの夜、僕たちの目に残った青い色

びわ湖大津プリンスホテルで試した「贅沢な遊び」の記録

「最高の月見スポット」争奪戦:誰が窓際を独占し、特等席で月を眺めるか本気で賭けをした。38階まで一気に上昇するエレベーターの中で、耳の奥で圧力が弾ける感覚を楽しみながら期待に胸を膨らませたが、結果は予想外。結局はダブルルームの大きなベッドに全員で雑魚寝し、天井に近い位置から湖面に反射する銀色の光を追いかけることに。白いリネンのひんやりとした質感と、隣にいる誰かの肩が触れている確かな温度。その心地よさに包まれながら、「これが正解だったね」と誰かが小さく呟いた。

錦駅からの「修行」ウォーク:9月のねっとりとした湿った空気を切り裂き、目的地へ向かう10分間の行軍。互いのファッションセンスについて容赦なくツッコミを入れ合い、賑やかに歩いていたが、不意に視界が開けて琵琶湖の圧倒的な青が姿を現した瞬間、全員が魔法にかけられたように黙り込んだ。頬を撫でる湖風の涼しさと、視界いっぱいに広がる水面のきらめき。あの深い青を見たとき、さっきまでのくだらない言い争いは、遠い国の出来事のように消えていった。

桃のアフタヌーンティーによる強制休戦:誰が会計を多めに持つかで激しく揉めていたが、運ばれてきた桃の芳醇な香りが部屋いっぱいに広がった瞬間、戦いはあっけなく終わった。陶器のカップから立ち上る熱い紅茶の白い湯気と、舌の上でとろける瑞々しい桃の甘さ。カチャリと鳴るティーカップの繊細な音さえも心地よく、美味しいものは、時としてどんな論理的な議論よりも強い説得力を持つことを、僕たちは身をもって知った。

シャトルバスでの「大人ごっこ」:無料シャトルバスの心地よいレザーシートに深く腰掛け、窓の外を流れる景色を眺めていた。使い古されたボロボロのバックパックを抱えながら、洗練された高級感のある車内に身を置くという奇妙な違和感。車内に漂うかすかな芳香剤の香りと、外の喧騒を遮断する静寂。「僕たち、場違いじゃないかな」という不安さえも、この贅沢な空間にうまく溶け込もうとする滑稽な努力に変えて、愉快な時間へと昇華させた。

旅の感情スコアボード

ぶっちゃけ、一番価値があったのは「何もしないでベッドで転がっていた時間」だと思う。38階という空に近い高さは、地上で抱えていたちっぽけな悩みさえも、豆粒のように小さく見せてくれる不思議な力があった。桃のティーセットは至福のひとときだったし、シャトルバスでのやり取りも笑えたけれど、結局はあの透明なガラスの壁の向こう側に広がる、果てしない青を共有できたことが、この旅の真のハイライトだった。完璧な計画なんてなくていい。むしろ、予定が心地よく崩れたあとの空白にこそ、僕たちらしい、飾らない時間が流れていた。この場所で過ごした時間は、まるで巨大なクリスタルの器に閉じ込められたような、純粋で静かな記憶として刻まれた。互いの不器用さを笑い合いながら、同じ景色を眺めていたあの瞬間、僕たちの絆は、琵琶湖の深い青のように静かに、けれど確実に深まった気がする。

湖面に溶け出した月明かりが、僕たちの影を長く、静かに伸ばしていた。

  • 朝6時、街が眠る湖畔を散歩し、肺の奥まで冷たい空気を満たしてみて。
  • 桃のアフタヌーンティーを囲み、スマホを置いて完食レースに挑戦してみて。