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真夜中の空腹は、誰のせいだったか

指先に食い込む、コンビニ袋の薄いプラスチックの感触。10月の大阪の夜風は、想像していたよりも少しだけ冷たくて、一日中歩き回って火照った頬に心地よく触れた。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの喧騒を背に、ホテル ユニバーサル ポート / ホテル ユニバーサル ポート まで歩くわずか4分の道のり。その短い距離の間、私たちは誰が一番疲れ切っているかを競い合うみたいに、ゆっくりと、本当にゆっくりと歩いた。ハロウィンの賑やかな音楽が遠ざかり、等間隔に並ぶ街灯がオレンジ色の光を落とす静かな道に、私たちの不揃いな足音だけがリズムを刻む。本当はもう一歩も動けないはずなのに、コンビニの白く眩しい光が見えた瞬間、不思議とみんなの足取りが軽くなった。買い込んだのは、香ばしい匂いが漂う揚げたての唐揚げと、誰が言い出したのか分からない大量のポテトチップス、そして喉を焼くほど甘いミックスジュース。袋の中でカサカサと鳴るお菓子の乾いた音が、今の私たちにとっては何よりも贅沢なBGMだった。ロビーを通り抜け、エレベーターで部屋に戻るまでの間、私たちはまだ「観光客」としての高揚感を纏っていたけれど、カードキーでドアを開けた瞬間、その仮面は床に脱ぎ捨てられた。

揚げたての塩気と、剥き出しの本音

「ねえ、さっきのゾンビに本気で腰抜かしてたよね」

誰かが笑いながら言い出した。私たちが泊まっているのは、南国の開放感に満ちたカリブスーペリアの部屋。ゆったりと配置されたベッドに、私たちは遠慮なく、泥のように崩れ落ちた。

「違うし。あれはただ、タイミングが悪かっただけ。っていうか、あんたこそあのアトラクションの待ち時間、半分くらい寝てたでしょ」

袋から出した唐揚げが、部屋の空気を一気に濃厚な油の匂いで満たす。指先が少しだけベタつくけれど、その不潔ささえも旅の心地よい記憶として受け入れられた。私たちはベッドの上に直接コンビニの袋を広げ、誰がどのチップスを食べるかという、人生で最もどうでもいい、けれど譲れない議論を始めた。ポテトチップスを噛み砕く快い音が部屋に響き、口の中に広がる強い塩気が、疲労で鈍っていた感覚を鮮やかに呼び覚ます。

「まあいいじゃん。結果的に、私たちは生き残ったんだから」

「生き残ったって何。ただのテーマパークだよ」

「それがいいんじゃない。この心地よい絶望感、なんだか戦場から帰還した気分」

誰かがクスクスと笑い、その振動がマットレスを通じて隣の人に伝わる。普段の生活なら、こんな時間にこんなにジャンクなものを食べるなんて、きっと翌朝の体重計を恐れて自分を責めていたはずだ。けれど、ここではそれが正解な気がする。お互いの格好悪いところをさらけ出し、それを笑い飛ばし、口いっぱいにポテトチップスを詰め込む。会話の合間に訪れる短い沈黙さえも、心地よいリズムを持っていて、私たちは言葉を急がなかった。ただ、そこに一緒にいるという事実が、胃袋を満たす食事よりもずっと、心を深く充足させていた。不意に、誰かが「来年もまた来ようか」と呟いた。その言葉に誰も明確な返事はしなかったけれど、みんなが同じタイミングで深く頷いたのが分かった。

蒼い深海に溶けていく時間

食卓代わりのベッドの上から、ゴミ袋をまとめて片付ける。賑やかだった時間が、潮が引くように静かに消えていった。部屋の照明を落とすと、ホテル ユニバーサル ポート / ホテル ユニバーサル ポート 特有の、深い海を思わせる蒼みがかった光が、壁の隅々にまでゆっくりと浸透してくる。その光は、まるで液体のように私たちの肌に触れ、昂っていた神経を静かに鎮めていく。冷たい枕に頭を沈めると、耳の奥でエアコンの低いハム音が聞こえ、それが心地よい子守唄になった。さっきまであんなに騒いでいたのが嘘みたいに、部屋の中には濃密な静寂が満ちている。けれど、それは孤独な静寂ではなく、誰かの穏やかな呼吸音が聞こえる、温度を持った静寂だった。旅の目的は、きっと有名なアトラクションに乗ることや、綺麗な写真を撮ることだけじゃない。こうして、何の計画もない深夜に、くだらない会話をしながら、心地よい疲労感に身を任せること。その空白の時間にこそ、本当の旅の記憶が刻まれる。私たちは今、蒼い静寂という名の深い海に、ゆっくりと沈んでいく。

薄暗い部屋の中で、誰かが小さく、幸せそうな寝息を立て始めた。

  • ファミマの「揚げ鶏」と、冷えたクラフトビール。この組み合わせは至高の正義です。
  • 複数の味のポテトチップスを混ぜて、自分たちだけの「ミックス味」を作る遊びをぜひ。

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