← 戻る 沖縄かりゆしビーチリゾート・オーシャンスパ

裸足で踏んだタイルの冷たさと、不意に弾けた笑い声

家族の輪郭をなぞった、五つの記憶

やんばるの森のロフトベッド:指先に伝わる木のざらつきと、登るたびに小さく、けれど心地よく軋む音。深い森の香りが漂う部屋で、天井に近い特等席に潜り込んだ子供が「ここなら誰にも見つからない秘密基地にできるよ!」とはしゃいでいた。大人が気づかない高さにある視界が、彼らにとっては世界のすべてなのだろう。木漏れ日のような柔らかな光に包まれ、家族の笑い声が心地よく反響する。この場所を真っ先に気に入り、独占しようとしたのは、好奇心旺盛な末っ子だった。

「森の湯」のアロエ入りのお湯:肌にまとわりつくような、とろみのある不思議な質感。立ち上る白い湯気に視界がぼやけ、遠くに見える東シナ海が淡い青色のグラデーションとなって空に溶けていく。子供たちがまだ深い眠りについている午前7時。沖縄かりゆしビーチリゾート・オーシャンスパの静寂だけが、いまこの瞬間、私の所有物であると感じた。張り詰めていた肩の力が、温かな湯船に溶け出していく感覚。心身がほどけていく心地よさに最初に気づいたのは、私だった。

暖琉満菜の朝食プレート:自社農園から届いたという野菜の、土の香りがかすかに残る濃い味わい。皿の上には、南国の太陽を凝縮したような色鮮やかなフルーツが宝石のように並び、子供たちがどれを先に食べるかで小さな言い争いを始めている。カチャカチャと食器が触れ合う賑やかな音と、誰かの笑い声が心地よく混ざり合う空間。この喧騒こそが旅の醍醐味であり、家族の絆を再確認させてくれる。隣で穏やかに微笑んでいた夫が、この賑やかさを一番心地よいと感じていた。

ガーデンプールの濡れた足跡:冷たい水から上がった瞬間の、足の裏に伝わるコンクリートの熱。塩素の香りと潮風が混ざり合い、湿った肌にまとわりつく。プレミアコーラルビューの部屋からすぐのプールで、上の子がバスローブをマントのように肩にかけ、「正義の味方が参上したぞ!」と廊下を駆け抜けていく。その滑稽で愛らしい姿に、思わず吹き出した。水しぶきを散らして走り去った後、点々と続く濡れた足跡に最初に気づいたのは、後を追っていた私だった。

バルコニーで拾った小さな貝殻:指先でなぞると、少しだけ尖った、不規則な表面の感触。4月の風はまだ少しだけ冷たく、けれど陽だまりの中にある肌は心地よく温かい。海の色をそのまま閉じ込めたような淡いピンク色の破片を、宝物のように手のひらに乗せていた。水平線が黄金色に染まるサンセットの光が、小さな貝殻をキラキラと輝かせる。この小さな発見に、旅のすべてが凝縮されている気がした。貝殻の繊細な美しさに最初に気づいたのは、観察力の鋭い長女だった。

最後に見上げた空が、驚くほど澄んだ青色だったことを覚えている。

  • 「やんばるの森」のお部屋は、子供たちが冒険心を満たせる仕掛けが多いので、あえて予定を決めずに過ごすのが正解かもしれません。
  • 朝食の時間は混み合いますが、地元の食材を使った料理の数々をゆっくり味わうために、少し早めにレストランへ向かうことをおすすめします。