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午前2時のミニマフィンと、誰のものか分からない笑い声

午前2時のミニマフィンと、誰のものか分からない笑い声

冷たい金属の感触が指先にしっとりと残っている。ホテルのエレベーターのボタンを押し、誰が一番先に降りられるかという、大人のすることとは思えないくだらない競争をしていた。10月の名古屋は、夜になると空気がすっと入れ替わる。湿り気を帯びた夜風が、街の喧騒を遠くへ押しやり、代わりに凛とした秋の気配を運んでくる。そんな心地よい緊張感に包まれた夜、私たちは都会の喧騒に溶け込むように the b 名古屋 に滑り込んだ。

the b 名古屋で仕掛けた「大人の自由研究」4つの記録

tottetteの軽食をすべて制覇するミッション
結果は大成功。深夜のレセプションでミニベニエとミニマフィンを確保したとき、私たちは禁じられた宝物を見つけた子供のように歓声を上げた。口の中でほろっと崩れるマフィンの濃厚なバターの香りが、歩き疲れた脳に直接染み渡る。結局、就寝直前までそれを頬張っていたが、甘い幸福感に浸れたので後悔は微塵もない。

キングルームのウッドテーブルを「作戦会議室」に改造する
結果は想定外の方向へ。翌日の観光ルートを練るはずが、気づけば3時間、誰の人生にどれだけ恥ずかしい失敗があったかという告白大会に発展した。温もりあるナチュラルウッドのテーブルに、飲み物の輪染みが点々と広がっていく。柔らかな間接照明の下で、私たちは効率とは無縁の、贅沢で濃密な時間を共有していた。

栄駅まで「本当に3分で着くか」を賭ける
結果は惨敗。誰かが「こっちの路地の方が近そうだ」と根拠のない自信を持って歩き出し、結果的に迷子になって15分もかかった。けれど、ネオンが滲む路地裏で偶然見つけた小さな看板や、誰かがこぼした「もういいよ、適当に歩こう」という諦め混じりの笑い声が、予定調和な旅を鮮やかに塗り替えてくれた。

スマートTVで深夜まで映画を観て、絆を深める
結果は大失敗。意気揚々と映画を選んだものの、開始10分で誰かが規則正しい寝息を立て始め、連鎖的に全員が深い眠りに落ちた。画面から漏れる青白い光と、誰かが喋り続けている不思議なBGMに包まれながら、私たちは泥のように眠った。翌朝、誰も結末を知らなかったが、それこそが私たちらしい完璧な結末だったと思う。

旅の感情スコアボード

結局、一番価値があったのは、あの大きな木のテーブルを囲んで、意味のない議論に時間を溶かしたことだろう。都市のグリッドのように整然としたビジネスホテルという空間の中で、あえて一番効率の悪い時間を過ごしたことが、最高の贅沢に感じられた。tottetteの菓子は深夜のテンションを維持する燃料となり、栄駅までの迷走は旅に彩りを添えるスパイスになった。機能的な心地よさがあるからこそ、その隙間で笑い合える時間が、何よりも愛おしく心に刻まれた。

遠くで鳴る祭りの太鼓のような音が、夜の静寂に溶けていく。

  • ぜひ「tottette」の軽食を、あえて深夜2時に食べてみてほしい。
  • 地図を閉じ、直感だけを頼りに栄の街を迷い歩く贅沢を味わってほしい。