← 戻る ルークプラザホテル

窓の外の光が、ゆっくりと溶けていった夜

窓の外の光が、ゆっくりと溶けていった夜

シャトルバスが急勾配を登り始めたとき、身体が心地よく後ろに傾いた。胃のあたりがわずかに浮き上がるあの感覚。私たちは誰が一番先に「酔った」と言うかに賭けていたけれど、結局は窓の外に広がり始めた街の輪郭に、全員が黙り込んでしまった。標高が上がるにつれて、空気の温度がわずかに下がり、肌に触れる風が湿り気を帯びていく。ルークプラザホテルに到着したとき、私たちはまだ、自分たちがどれほど「正解」から遠い旅をしていたかに気づいていなかった。

私たちがこのホテルで試した4つのこと

  • シャトルバスのG(重力)に耐える選手権:急斜面を登るバスの中で、誰が一番姿勢を崩さずにいられるか競った。結果、全員が心地よく後ろにのけぞり、心地よい敗北感とともにチェックインすることになった。
  • 「待っとったばい」へのリアクション合戦:スタッフの方の長崎弁の響きに、誰が一番自然に返せるか試してみた。結果、緊張しすぎた友人が変なタイミングで会釈し、気まずい沈黙が流れたけれど、その場の空気が柔らかかったから、なんだか笑えてきた。
  • ラウンジのガラスで光を分解すること:NAGASAKI Harbor View Loungeの大きな窓に額を押し当てて、夜景がどう屈折するかを観察した。街の灯りがプリズムを通したように細かく分かれ、視界の端で虹色の残像が揺れている。完璧な写真よりも、その不鮮明な光の粒の方が、ずっと記憶に残る気がする。
  • 地元の野菜の「甘さ」を判定し合うこと:朝食に出た地産地消のサラダを食べて、どの野菜が一番「長崎っぽい」か議論した。結果、人参の驚くほどの甘さに全員が同意し、昨夜の些細な口論がどうでもよくなった。

旅のスコアボード

正直に言って、私たちの旅行計画は穴だらけだった。でも、このホテルに辿り着いた時点で、その不完全さがむしろ正解だったと感じる。37平米のプレミアムツインに飛び込んだとき、まず感じたのは、靴を脱いだ瞬間の床の温度と、広々とした空間に吸い込まれていく自分たちの笑い声だった。215cmもあるベッドに大の字になって、「もうどこにも行きたくない」と誰かが呟いた。結果的に、一番価値があったのは観光名所を巡ることではなく、この部屋でだらだらと、外の景色を背景にくだらない話をすることだったのかもしれない。豪華な設備に囲まれているのに、不思議と肩の力が抜ける。そんなバランスの悪さが、私たちにはちょうどよかった。


5月の柔らかな陽光が、白いシーツの上にゆっくりと線を引いていく。
  • 稲佐山の夜景ツアーに参加して、あえて「一番暗い場所」から街の光を探してみて。
  • ブックカフェでマンゴージュースを飲みながら、次の目的地を決めずに1時間だけぼーっとしてみて。