鹿の湯

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9
3 客層
Elegant hotel room with large windows, wooden blinds, and a comfortable seating area

ホテル情報

  • 📍 住所 日本、〒061-2303 北海道札幌市南区定山渓温泉西3丁目32番地
  • 📞 電話 +81 11-598-2311
  • 評価 ★★★★☆ 3.9 (2202件のレビュー) · 出典:Google ↗

泊の記事

familyfriendscouple
1月 family U
29

湯気の中で、小さな指が私の手を握った

廊下の板張りに、白い靴下で滑り込む音。シュッ、シュッという軽いリズムが、静かな館内に心地よく響く。次男が、誰よりも早く部屋に辿り着こうと全力で走っている。「走らないで」と声をかけるけれど、その言葉は高い天井に吸い込まれ、どこか遠くの記憶のよ…

1月 friends U
25

肩に落ちた雪が、ゆっくりと溶けていく音

「見てよ、あいつの鼻、完全に熟したトマトみたいに真っ赤。もう限界なんじゃない?」 「うるさいな!お前こそ足元がおぼつかないぞ。誰が一番先に雪に顔をうずめるか、賭けないか?」 「いいよ、乗った。負けた方は明日の朝、全員分のコーヒーを買いに行く…

4月 couple U
40

畳の数で測っていた、私たちの距離

裸足で踏みしめた畳の、まだ少し硬い感触。2024年にリニューアルしたばかりの鹿の湯 / Shikanoyuのモダン和洋室に足を踏み入れた瞬間、い草の鮮やかな香りが肺の奥まで届き、心地よい緊張感が全身を包み込んだ。六十平方メートルという空間は…

4月 friends U
20

湯気の中で誰かが笑った音が消えない

4月の定山渓。頬を叩く風はまだ鋭く、肺の奥まで冷たい空気が入り込む。誰が一番先に「寒い」と口にするか密かに賭けていたけれど、結局は全員同時に肩をすくめて震えていた。鼻先が赤くなった互いの顔を見て、私たちは完璧にシンクロした快感に浸っていた。…

5月 family U
24

濡れた畳の匂いと、小さな足音の残響

五月の定山渓は、頬を撫でる風がまだ少しだけ冷たくて、でも肺の奥まで洗われるような、澄んだ緑の匂いがした。鹿の湯の玄関をくぐった瞬間、子供たちが真っ先に反応したのは、古い木造建築が持つ独特の、どこか懐かしい香りと、足の裏に伝わる木の温もりだっ…

7月 family U
26

浴衣の袖をぎゅっと掴む、小さな手の温度

裸足で触れた廊下の板張りは、ひんやりとした静寂を湛えていた。七月の北海道、湿り気を帯びた風が、深い森の濃い緑の匂いを運んでくる。チェックインを済ませ、案内されるまでの短い道のりで、下の子が私の指を強く握りしめた。その手のひらのじっとりとした…

8月 couple U
13

扇風機の音がして、手のひらの隙間に風が通った

指先に触れるお茶の湯呑みが、思ったよりも熱かった。八月の定山渓は、空気がしっとりと肌に張り付くような湿度を持っていて、肺の奥まで森の濃い匂いが入り込んでくる。鹿の湯 / Shikanoyu のロビーに足を踏み入れたとき、私たちはまだ、札幌の…

8月 friends U
11

プラスチックカップの中で、氷が小さく鳴った夜

定山渓の夜は、札幌の中心部よりもずっと深く、ひんやりとした空気が肌にまとわりつく。浴衣の裾が歩くたびに足首に触れ、湿った畳の感触が足裏から伝わってくる。私たちは、街中で見た盆踊りの熱狂と、心臓の鼓動がまだ身体のどこかに残ったまま、鹿の湯のモ…

9月 family U
34

浴衣の袖が少しだけ長すぎた朝

指先に触れる朝の空気が、ひんやりと心地よくて、少しだけ身震いした。鹿の湯の朝食会場に足を踏み入れると、芳醇な出汁の香りと、陶器の器が触れ合う不規則なリズムが心地よく耳に飛び込んでくる。昭和の香りが色濃く残る空間は、どこか懐かしく、旅情をかき…

10月 friends U
28

濡れた靴下と、誰かが笑ったあとの静寂

札幌の喧騒を離れ、定山渓の深い緑が色づき始めた山道に入ったとき、車内の温度がふっと下がったのがわかった。車を降りた瞬間、刺すような冷たい風が頬を叩き、誰かが持っていたビニール傘が強風に煽られて無様にひっくり返る。もつれたスーツケースのキャス…

11月 couple U
12

窓の結露が、少しだけ私たちの顔を隠してくれた

「少し、寒いね」 君が肩をすくめてそう言った。僕も、鼻先がツンとする冷たさに、小さく頷く。定山渓の11月は、空気が鋭い。吸い込むたびに肺の奥が冷えて、自分がここに立っていることが、皮膚の感覚だけでわかる。 「でも、この匂い、好き」 君が指差…

12月 couple U
21

窓の結露に指で描いた、名前のない形

玄関を開けた瞬間、冷えたウールのコートから立ち上がる湿った匂いと、暖房の乾いた熱気が心地よく混ざり合う。靴を脱ぐとき、足首にまとわりつく冬の冷たさが、鹿の湯の静かな空間に吸い込まれていく。私たちはまだ、札幌の街で急いでいたリズムを体に纏った…