← 戻る B/C HOTEL 那覇 レンタカー付ホテル

午前二時、コンビニの袋が鳴る音

真夜中の共犯者、あるいは空腹の誘惑

レンタカーの重いドアが閉まる鈍い金属音が、今日という一日の終止符を打った。五月の那覇は、濃密な湿気が皮膚にぴたっと張り付くような夜で、B/C HOTEL 那覇 レンタカー付ホテル の駐車場からロビーへ向かうわずかな道のりでさえ、誰かが密かに霧吹きを撒いているのではないかと錯覚するほどだった。指先には、コンビニで買い込んだ大量の袋が握られている。ポリエチレンの袋が擦れ合うガサガサという乾いた音は、静まり返った夜の廊下で、まるで小さな拍手のように賑やかに響き渡っていた。

チェックインのタブレットを操作しようとしたが、汗ばんだ指先がうまく反応せず、眠っている人を無理やり起こそうとするみたいに何度も画面をタップする。その不器用な姿に隣で友人が小さく吹き出したとき、袋の中のポテトチップスが砕ける音が聞こえた。けれど、誰も気にしなかった。むしろその不完全さこそが、この旅の正しいテンポなのだと、どこかで納得していた。部屋に入り、現代的な空間を流れる冷房の冷たい風が火照った肌をなでた瞬間、私たちは同時に、戦利品のような夜食をテーブルの上にぶちまけた。

咀嚼音に紛れ込ませた、本音の断片

「ねえ、さっきの角、絶対右だったよね?」

口いっぱいに沖縄そばのカップ麺を頬張りながら、友人がもぐもぐと呟く。私たちはベッドの端に腰掛けたり、床に直接座り込んだりして、不格好な円を描いて座っていた。立ち上る湯気が、部屋の白い照明に照らされてゆらゆらと揺れている。

「いや、絶対左だって。地図の青い線はあっちを指してたし。君の方向感覚は、もはや芸術的なレベルで間違ってるよ」

「ちょっと、ひどくない? 結果的にあの不思議な形の木が見つかったんだから、あれは『予定された迷子』だったってことにしようよ」

「予定された迷子って何。ただの道迷いでしょ。おかげで予定してたカフェ、閉店時間五分前だったし」

「でも、あの絶望的なタイミングで店に入ったときの店員さんの顔、最高に面白かったじゃん」

私たちは互いに突っ込み合いながら、コンビニの揚げ物を口に運ぶ。じゅわっと溢れる油の匂いと、誰かが開けた炭酸飲料の弾ける音が、部屋の中を不規則に飛び交っている。正解のルートを辿って、有名な観光地を効率よく回るだけの旅だったら、きっとこんなに笑わなかっただろう。私たちは密かに賭けていた。誰が一番最初に「もう無理、プラン変更しよう」と言うかに。結果、全員が同時にそれを口にした瞬間、この旅はただの移動から、私たちだけの秘密の作戦に変更された。そんな、くだらない会話の断片が、咀嚼音と一緒に部屋の隅々にまで染み込んでいく。それは意味を伝えるための言葉ではなく、ただそこに一緒にいることを確認するための、心地よいノイズのようなものだった。

満たされた胃袋と、心地よい空白

最後の一口を飲み込み、空になった容器を片付ける。それまであんなに騒がしかった部屋に、ふっと静寂が舞い降りた。それは完全な無音ではなく、空調の低いハム音と、遠くで聞こえる車の走行音、そして私たちのゆっくりとした呼吸が混ざり合った、層のある静けさだった。昼間の喧騒という強いアタック音が消えたあとに、ゆっくりと、心地よく減衰していく音の尾。その余韻の中にだけ、本当の心地よさが潜んでいる気がする。

ふと、隣で寝息を立て始めた友人の肩を見た。その緩んだ様子に、自分の中の緊張も一緒に溶け出していく。B/C HOTEL 那覇 レンタカー付ホテル のシーツは、肌に触れるとひんやりとしていて、それでいて包み込まれるような安心感があった。深夜、意識が朦朧とする中で、明日、隣のパン屋で焼きたてのパンを買いに行こうという計画だけが、小さな光のように頭に残っている。計画通りにいかないことの快感。正解を捨てることで得られる自由。私たちは、わざわざ遠くまで来て、効率的に動くことを放棄し、ただお互いの不器用さを笑い合う時間を選んだ。その選択が、今のこの深い充足感を作っている。空っぽになったコンビニの袋が、エアコンの風に揺れてカサリと音を立てた。その小さな音が、今の私たちには十分すぎるほどの音楽に聞こえた。

窓の外、那覇の街の灯りが、深い群青色の夜に静かに溶けていく。

  • 地元のコンビニで買える「沖縄限定ちんすこう味スナック」と、キンキンに冷えたさんぴん茶。
  • 深夜の静寂に寄り添う、コンビニの揚げたてコロッケやホットスナック。